そもそも僕がいるような中小企業には圧倒的に研修が不足している。僕は人事の仕事をしているが今のこの規模では1000人で人事を担当している人間がいることが珍しい方なので、その点ではありがたくあるが、僕の立場から見ると中間管理職の教育が圧倒的に不足しているように感じる。これは僕がいる会社に限ったことではなく小規模企業全体に言えることなのかもしれないが、入社してからしばらくはプレイヤーとしてプレイヤーとして頭角から現れてくると管理職間つまりマネジメントをする仕事に引き上げると言うことになる。この評価が不当だと言っているわけではなく現場でプレイヤーとしてのパフォーマンスが高いからマネジメントもできるだろうと言う半ば期待のもとに抜擢をしているのだが、の2つは別物であるのだからうまくいくはずがない。

たまたま良い上司のもとに部下として働いた経験がある方は、そのマネジメント方法を真似ることでうまくいったり、普段からこういった管理職の仕事に見て学を適用し、いつかは自分も管理職になるのだからと抽象度を上げて仕事に取り組んできた人間は別かもしれないが、そもそもそんな有望な人材普通は数えるほどしかいない。片手で数えられるほどであるのが普通だし片手では余ると言う状況もあるんじゃないかと思う。

大企業であれば、プレイヤーである家からマネジメントとはどういうことかどういう観点から考えなければいけないかどういうことを勉強しなければいけないかと言うことをきちんと教育し、管理職になる前から管理職の研修が始まっている。最初は研修を受けても聞き流している社員もいるかもしれないが、それでも繰り返し繰り返し行うことにより管理職に抜擢をされたとしてもある程度仕事のやり方わかった段階で業務に臨むことになる。この違いは非常に大きい。

だったらその研修とやらを今すぐ始めれば良いとてもそう思うだろう。誰が見たってその通りなのだが実際にそううまくはいかないことも理解してもらいたい。

まぁ多少言い訳になるのだが、まず莫大な費用がかかるということだ。プレイヤーとして働くすべての人にマネージャー研修を行うとなると、そのノーハウを確立するために研修担当を用意し、外部の研修施設に学びに生かせ、それを自社の形にした上で人を教育しなければならない。なおかつ研修を受け常に人が足りない、エンジニアのスキルが足りないと言われている僕の会社のような現場では抜けて研修に行くと言う優雅な生活を送れないと言うのも導入できない理由の1つに挙げられるだろう。そして何よりこれが1番大切なのだが、この研修の重要さを理解している人間が少ない。

自分たちも6名マネジメント研修を受けていないが会社回っているのだから、別にそういった研修をしなくてもやっていくうちにだんだん慣れてできるようになるこういう考えをしている人が非常に多い。でも考えてもみて欲しい。会社の規模を拡大せずに今の基盤はずっとやっていく今のメンバーでやっていくと言うのを基本にしているのならまだしも、ある程度以上の拡大路線を進むためには役職者を増やす必要がある。役職者の頭数を増やすだけだったらプレイヤーをどこかで昇進させれば事足りるが頭数だけ備えても一向に業績は上がらないだろう。それは組織のベースができていないからで、ベースができていないままに人数を増やすと音を立てて崩れるのは明白である。

強い組織にするためにはマネジメントスキルがたけている中間管理職を数多く要することであり、彼らは会社の組織の屋台骨になるはず。そのためには経営意識を持った中間管理職を何に育てるかというのが会社の命題と言っても良い。にもかかわらずそれを育てる環境がないと言う事は会社としては致命的なのだ。

特に管理職となってはじめの頃は、自分たちの労働環境ばかりに目がいってしまい、自分たちが働いている結果が会社にとってどの程度利益をもたらしているのかと言うことすら考えていない。働くならできるだけ楽な方に、それでいて給料は高くしろと言う主張になっていく。こうなるとそんな奴に管理者の資格はないんじゃないかとすら思える。こういった管理者のもとで育った部下が、形式のある人間に勝手に育つとは考えにくい。もちろん重力が必要でマネジメントに関する本を読んだり勉強会に参加したり他のプロジェクトはどのような仕事を行っているかといった自らリサーチする姿勢なども必要になってくるので、会社内の教育だけで全てが事足りるわけではないが、会社内の段階別研修、つまり管理職のための研修は、マネジメントに興味付ける第一歩としては非常に有用なものであり、僕のいる会社でもいち早く取り入れるべきだと考えている。

スキルを持っていればもう少し研修にも寄与できるのだが、今のところ数冊本を読んでかじった程度の知識しかないため、そこまでの提案はできないのが現状だ。できれば現場で培った知識を持ち、経験を持ち、そういったことを含めて教える技術がたけている研修担当が1人でもいると状況は変わるのだが、その点を提案しながら研修制度を整えていきたいと考えている。

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