上司が何かに集中していたり、不機嫌そうな顔をしているため、なかなか話しかけるタイミングがつかめないと思っている新入社員も多いことでしょう。
はじめての上司が穏やかなのか気難しいのかは選ぶことができませんが、直属の上司とは様々な場所でコミュニケーションをとっていかなければならないので、早めに話しかけるタイミングを学ぶべきでしょう。上司とのコミュニケーションと話しかけるタイミングについてお話ししてこうと思います。
コミュニケーションの正体
他の先輩社員に「話しかけるタイミングがわからない」と相談したとき「それはコミュニケーションが足りないからだよ」という、よくわからないアドバイスを受けた新卒社員も多いのではないかと思いますが、一般的に話しかけるタイミングがわからない=コミュニケーション不足といわれます。
新卒社員も別にコミュニケーションが関係ないと思っているわけではないと思いますが、上記のような先輩社員のアドバイスはどうもしっくりこない方の方が多いのではないでしょうか。
必要なのは観察力と想像力
私は部下や後輩社員からこのような相談を受けた時は、まずよく観察するように指導しています。
コミュニケーションという回答が間違っているわけではないのかもしれませんが、コミュニケーションを取りたいと思っているのにできない人にこの指導をすることは、やり方を指導しているとは言えないと考えているからです。
コミュニケーションを円滑にするためには、細かく相手の観察ができなければならず、知識や経験がない部分はイメージで埋める想像力が必要です。
話しかけるタイミングのはかり方
前項で申し上げたとおり、まずは上司をよく観察することです。
単に「期限が悪そうだな」というだけではなく、今どんな仕事をしていて、どのくらいの時間を割いているのか、今集中しているのか、余裕がありそうなのかを細かく観察してください。
観察の結果話して良いタイミングだと判断してから「いまお時間よろしいですか?」と言いながら話しかけましょう。
言葉尻だけをとらえると、話しかけるてよいかどうかを聞いているようですが、本来それは建前で、今問題ないと判断したからそのように話しかけたが正しい流れです。
想像力豊かに
「この会社に入ったばかりだから」「まだ社会人になったばかりだから」という言い訳で観察を怠る新人は多いのですが、新人の頃から観察力を鍛え、わからない部分は想像力を豊かにして埋める練習をするから、経験のないことでもできるようになるわけで、その逆はありません。
始めから完璧にすることは難しいと思いますが、日々こういったトレーニングの結果コミュニケーションが生まれるので、コミュニケーション力を高めたいと考えている方にもおすすめのトレーニングです。
期限を明らかにする
観察し想像した結果、上司が忙しそうで話しかけるタイミングとしてベストではない場合はどうしたら良いでしょうか。
最近の新入社員から質問されたので、少し追加しておきます。
私の答えは「期限と相談する」です。
今聞いておかなければならないことなら、上司とのコミュニケーションのタイミングなど問わず、タイミングは今です。「忙しそうだから話すのは後にしよう」と気遣うのは勝手ですが、聞くのが遅かったが故に悪い結果になってしまっては本末転倒です。
先ほどまでと若干逆説的なようですが、コミュニケーションが取れていない新人は期限など考えずいつも自分のタイミングで質問するので、良好なコミュニケーションが築けていない傾向にあります。
成長は考えた先にある
貴方がこれから仕事を通して成長したいと考えているなら、上司を観察し、仕事をイメージすることは良いトレーニングになるはずです。新人が上司の行っている仕事の全てを把握することは難しいでしょうが、その姿勢だけでも仕事の仕方が大きく変わることに気づかれるとおもいます。
観察と想像を繰り返していれば、実は話しかけるタイミングなど無数にあることに気づけると思いますし、タイミング良く話しかけることができるれば上司からも認められやすくなります。
特に上司が普段話しかけにくい雰囲気のある人ならば、タイミングをはかることができただけで気に入られる確率も高くなるでしょう。一言でいえば「コミュニケーション」なのですが、話しかけるタイミングは実は様々な力の結集だということを覚えておきましょう。